美容院(ヘアサロン)開業で絶対に考えておきたい!事業計画について

美容院で働いている方のなかには、独立や開業を目標のひとつにしている人も多いでしょう。
ただ、開業までには資金や人材、集客など、超えなくてはならないハードルがたくさんあります。
そんなハードルを乗り越えるために必須となってくるのが「事業計画」です。
事業計画書をしっかりと作成することは融資などの際にも役立ちますが、それ以上に、先を見据えた経営をしていくうえでとても大事なことです。

今回はこれから美容院の独立開業を考えている方に向け、美容院開業までに必要な事業計画について、詳しく紹介していきたいと思います。

独立前の準備。今の職場でできること

美容師として独立開業することを目指しながら働いている美容師の方は多いのではないでしょうか。
そのなかで「独立するときに、お客さんが来なかったらどうしよう」「資金はどれくらいあればいいのだろう」など考えることもあるでしょう。
今後独立したいと思ったときに、事前準備として「今の職場で働きながらできること」があります。
ここでは、その事前準備として今できる「コンセプトを決める」「告知」「資金計画」についてお話していきます。

コンセプトを決める

事業経営をするうえで、まず考えることのひとつにコンセプトがあります。
  • 何のためにサロンを経営するのか
  • 性別や年齢など、来店して欲しい顧客層をどうするか
  • どのようなサービス・価値を提供するか
など、経営理念や目標設定を考えましょう。
開業準備をしながら実現したい美容院のイメージを膨らますことはとても大切です。このようにコンセプトを決めることで、店の名前、デザイン、内装イメージも統一することが出来ます。

お客様へ告知

開業するときの顧客確保を考え、今できることのひとつに「現職場のお客様に告知をする」という方法があります。
「髪を切るときには、いつも担当している美容師にお願いしたい」と考えられている方もいるので、告知することで独立する際のお客様になってもらえる可能性もあるでしょう。
ただ、「お客様への告知」は注意が必要なこともあります。
それは、現職場との関係です。
顧客情報は美容院にとっての資産と考え、お店によっては独立する際の顧客の引き抜きを禁止し、開業告知をしてはいけないという就業規則が定められていることがあります。
お客様への告知をする際は、現職場の経営者の許可をもらってからにするなど、無断で告知するようなことはしないようにしましょう。

SNSで告知

現在はスマホの普及もあり、SNSは告知をするうえで欠かせないツールです。
Twitter、Facebook、InstagramなどのSNSは、美容院はもちろんのこと、美容業界全般で多く活用されています。
これらのSNSは無料で始められるサービスで初期投資の費用がかからないので、開業する際の事前準備として、お店の告知の活用に適しています。
アカウントを作成して情報発信を行うようにしましょう。

資金計画を立てて、資金を準備する

独立開業の事前準備として「お金」のことを考えなければいけません。
一般的に美容院の開業のときにはかかる費用は、従業員を雇う場合1500万円以上はかかると言われています。

開業するには大きなお金が必要となり、開業する際は、資金調達がとても大切です。
自己資産は、開業資金の30%以上を目標にして、計算することが一般とされています。残りの資金は主に、「日本政策金融公庫」「地方自治体の制度融資」「銀行」などから資金調達を行います。
このように自己資金だけでは開業は難しく、融資などを利用する必要があるため、資金計画は事前に考え準備するようにしましょう。

経営に大切な事業計画や収支計画

美容院を開業しても、どうやって事業を展開していくかの指標がないと事業を成功させることは難しいでしょう。
経営をしっかりと維持、成長させるためにはきちんとした計画が大切です。そのために必要なのが「事業計画」や「収支計画」です。

事業計画とは、その事業を成功させるまでの方針や工程を示したものです。
どんな美容院にするかなどのコンセプトを決めたあと、そのコンセプトを元に「売上」や「利益」「経費」「資金繰り」などの収支計画など細かな部分まで設定していきます。

開業資金の融資を受ける場合にも事業計画は必要になってきます。
金融機関がこの事業計画を参考にし、「融資できるかどうか」ということを判断していくのです。
独立開業において、開業資金は大きなハードルのひとつでもあるため、あらかじめしっかり作り込んでおくようにしましょう。

また、具体的な数字を算出することにより、「夢の実現までに何が必要か」や、「想定される問題をクリアするために何をすべきか」なども明確化されます。

事業計画は、自分がしたいことを相手にしっかりと提示できるようにするだけでなく、自分自身がこれからどうしていくべきか、という指標にもなります。

事業計画書の作成方法

事業計画書の大切さがわかっていても、実際に作成するとなるとなかなか進まないものです。
前述した通り、事業計画書を作成するうえでは細かく記載していかなければいけない内容がたくさんあります。
ここからは、事業計画書に入れるべき内容をそれぞれ紹介していきたいと思います。

創業動機

新しく事業を始めるにあたり、あなたの思い入れや信念などを書く項目になります。 過去の成功者の創業動機から、この創業動機の書き方である程度わかるといわれています。 また、日本政策金融公庫では「新たに美容業を始めるみなさまへ 創業の手引き」という冊子が発行されています。
(参照:日本政策金融公庫

この冊子のなかに創業動機を書くにあたり重要な情報が書かれていますので、是非参考にしてください。

経営者の略歴

年月ごとの経歴、過去の事業経験、取得資格、知的財産等をここに記載します。
開業資金の融資の審査で、過去に同じような事業をしていたかどうかを見られることが多いです。同じような事業で成功していれば審査に有利に働くこともあります。
これは経営者としての経験というよりも、同じ業界でどのようなことをしていたか、という点が審査基準となります。

ビジネスモデルの工夫

始めようとしている事業のビジネスモデルなどを、わかりやすく説明する項目です。
誰も行っていないような「新しいビジネスモデル」というものは、なかなか存在しません。
しかし、このビジネスモデルを工夫して書くことで、美容院の「独自性」を見ることができます。特に、融資担当者が融資をするか判断するのに大きくかかわるのもこの項目だといわれています。具体的にどういった強みがあるかをきちんと記載して融資担当者に響きやすい内容にするといいでしょう。

借入れ状況

現在の資金融資の状況を書く項目です。
借入れが多すぎると新しく融資を受けることが難しくなるので、収入と支出のバランスが大事になります。ここで絶対にやってはいけないことは、「うその記入」です。
他の金融機関からの借入れは、申告しなくても調べればすぐにわかります。
どんなに条件がそろっていても「うそ」だとばれてしまった場合、融資の審査は通らないので気を付けましょう。

従業員の人員計画

事業を新しく始めるうえで予定している従業員の人数や、必要な資格などを記載する項目です。
多くても少なくても不安が残るので、この計画でしっかりと従業員をどのくらい雇うかの目安を決めておくことが大切になります。
その際に、従業員の給料もある程度計算しておくと、数字に大きな違いが出ることは考えにくいでしょう。

開業資金の把握

開業にあたり総額いくら必要で、そのうち自己資金がいくらあるかということを書きます。
基本的に自己資金は開業資金の30%ほど必要になってくるので、改めて計画を見直すためには重要な部分になります。
開業資金の調達方法はいくつか存在し、「身内」や「融資」がありますが、一番リスクの少ない「融資」がおすすめです。また、この部分の計算は間違いのないように記載しましょう。

事業の見通し

事業での売上の予想、経費、受けた資金融資の返済計画などを記入します。
事業計画書を作るうえで、一番難しいといっても過言ではない項目です。ここでは、売上・人件費・経費などを細かく調べて記入してください。
利益から返済額を差し引いた金額が、手元に入るお金です。この金額が25万円以上の予測ができれば、融資を受けることができるかと思います。逆に、それを下回る場合融資を受け取れないことが考えられるので、きちんと見通しを立てましょう。

事業計画に役立つテンプレート一覧

事業計画はどういったものかご理解いただけたと思います。しかし、これらを一から作るのはとても大変です。そこで、事業計画を作る際に役立つテンプレートを紹介します。

日本政策金融国庫

こちらの日本政策金融国庫から事業計画書のテンプレートを始め、借入申込書や資金証明書など様々な文書のテンプレートを利用することができます。
(参照:日本政策金融国庫のテンプレート
また、テンプレートだけに限らず参考資料のダウンロードもできるようになっているので、詳しく知りたい方はダウンロードすると良いでしょう。

みんなのエクセルテンプレート

エクセルシートが、無料で事業計画書のテンプレート提供しているサイトになります。
(参照:エクセルのテンプレート
多くの方が使ったことのあるツールで、初心者でも使いやすいためテンプレートとしては非常に利用しやすいでしょう。事業計画書の他にも「予算管理表」「損益計算書」「資金収支計算書」のテンプレートも利用できるようになっています。
どれでも開業から10年度分までのデータを入力することが可能なので、長期的な計画を作る際にも便利です。

開業計画NAVI

こちらでは事業計画作成サポートツールを提供しており、業種ごとに事業計画のテンプレートを用意しています。
(参照:NAVIのテンプレート
また、事業計画を作ったあとに自分の作った事業計画がきちんと作成されているかなどを過去のデータから判定してくれます。初めて事業計画書を作る方にもおすすめのテンプレートです。

どんぶり勘定ではダメ。明確な事業計画を

先ほどご紹介したように、事業計画は資金融資の面で非常に重要になってきますので大雑把な数字では金融機関から信用を得ることはできません。
また、金融機関に提示する以外にも自分自身が経営をしていくうえで、ある程度の期間の経営目処を立てることができます。
美容業界はリピーターの獲得が非常に難しく、事業計画をきちんと作ることが経営するうえでの生命線となってくるでしょう。
具体的な数字以外にも、経営の方向性をしっかりと見つめることができるので、事業計画書は手を抜いてはいけません。
開業後に思うようにいかずに指針を見失ってしまったときには、事業計画書を見つめ直すと、経営を立て直す方法が見つかるかも知れません。
将来のためにも、明確な事業計画を立てましょう。

まとめ

初めて事業を行うという方は、実際の数字と多少の誤差が生じてしまうかも知れません。その誤差をより少なくするためにも、しっかりとした事業計画書が必要となります。誤差の数字が小さくなるほど、経営がうまくいっている証拠なので参考にしてください。
美容室を始める前も始めたあとも、事業計画は経営に大きく関係してきます。
成功を収めるためにも、丁寧に作りましょう。

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