
美容室を"リピート率80%"に上げるために不可欠な要素
美容室の経営において、お客さまの「リピート」は重要な指標になります。
リピートしてくれるお客さまは、新規のお客さまよりもはるかに獲得するコストがかかりません。では、リピート率を上げるためにはどのようなことに取り組むと良いのでしょうか。
今回はリピート率を上げるために必要な要素をまとめました。
目次[非表示]
- 1.リピーター(再来客)の重要性
- 2.リピーター(再来客)の計算方法
- 3.リピートしてもらえない理由
- 4.リピート率を上げるためには
- 4.1.お客様から不満を取り除く
- 4.2.複数回にわけてプランニングをする
- 4.3.DMを送る
- 4.4.限定サービスを設ける
- 4.5.お客さまをよく知る
- 4.6.お客さまの悩みを解決する
- 5.まとめ
リピーター(再来客)の重要性
美容室の売上をアップする方法としては、新規のお客様を増やすこと、リピート率を上げることのふたつがあります。
このうち、「リピート率を上げること」が最も重要だといわれています。
その理由は、リピート客が増えることで広告費を下げられるためです。しかしながら、なかなかリピート率が上がらないと悩んでいる美容室が多いのが現実。
現代ではネットで簡単に情報を得られます。
サービス内容や料金形態が、スマートフォンで一目でわかるため、他店との比較もしやすくなっています。そのため、お客さまはより条件の良いお店を探す傾向にあるので、業界全体でリピート率が大きく下がっているという声もあります。
しかし、対策はできます。リピーターを増やすには次回来店へのきっかけを作れば良いのです。
お客さまが「また行こう!」と思えるような、サービスとプロセスを作ることでリピート率を向上できるでしょう。
リピーター(再来客)の計算方法
リピート率を向上させるには、まずリピート率の計算方法を知っておきましょう。そして、現在のリピート率を調べたうえで目標を作ります。
・計算式
リピーター数÷すべてのお客さま数×100
90日間の平均リピート率は、既存のお客さまが70%、新規のお客さまが30%が一般的といわれています。
目指すべき指標は、新規と再来のバランスが2:8といわれています。これはリピートしてくれたお客さまが8割を占めている状態です。
リピートしてもらえない理由
では、お客さま再来店してもらえない理由は何でしょうか。
実は、「これといった不満はないけれど、なんとなく行かなくなった」というお客さまが多いようです。
お店の印象がお客さまに残っておらず、お店のことを忘れているのです。
お店側としては、技術やサービスを改善しようとしますが、そもそもお店のことを忘れているためリピートしないお客さまが多い、ということも記憶の片隅に置いておきましょう。
リピーターを増やすには、まず、お客さまに覚えてもらう美容室を目指しましょう。
なぜ忘れられてしまうのか?それは、お店の魅力がお客さまにしっかり伝わっていないためだといえます。
サロンの魅力や料金形態を打ちだしていても、「安ければ良い」というお客さまには伝わりにくいものです。
価格の安さは十分な魅力ではありますが、安くするにも限界があります。
また、初回クーポンで価格を大幅に下げたとしても、初回価格のみを目的とした新規のお客さまが集まる可能性があります。新規のお客さまがそのあともリピートしてくれるようになることが理想ですが、初回価格のみが目的の場合、再来店の確率は高くはないでしょう。
料金の引き下げやクーポンでリピート率を上げるよりも、高単価でもリピート率を上げる必要があります。
リピート率を上げるためには
リピート率を上げるために注意しておきたいポイントを紹介していきます。
お客様から不満を取り除く
人はどうしても負の感情を抱くと、それが強く印象に残ってしまうものです。そのため、お客さまが受ける負の感情を取り除いて、満足度を上げることが重要になります。
サービスをひとつ増やしたとしても、負の感情を抱く点がふたつあれば、お客さまの印象はマイナスに傾いてしまいます。
お客さまがどのようなところに満足するのか、その要因は人それぞれです。満足してもらうために、あらゆるサービスを導入するのは難しいことでもあります。
しかし、お客さまが不満に思った体験を聞きだし、それを反面教師として対応することは簡単にできるでしょう。
複数回にわけてプランニングをする
3回来店してくれたお客さまは、その後も継続して来店してくれるといわれています。
「次回はこうしましょう」、「ここまで髪が伸びたらこうしましょう」といった、今回だけではなくて今後のアドバイスを伝えてみると良いでしょう。
DMを送る
多くの美容室ではDMを送っているかと思います。定型文をプリントしただけのメールをもらっても「次もここにしよう」とはなかなか思えないものです。リピート率の高い美容室では、お客さまへのメール頻度と内容を意識して行動しています。
サンキューメールは特に注意です。サンキューという呼び名のとおり、感謝を伝えるメールなので、再来店へのアピールはしないようにしましょう。
お客さまが3回来店するイメージができるようなアピールを行っていくことが大切です。
限定サービスを設ける
会員限定のサービスを準備することも効果が期待できます。会員になってもらうだけで、お得感や特別感を演出しやすくなります。
特別とはいえ、大げさなサービスを準備する必要はありません。〇〇円以上で5%オフといった、ある程度の条件が付いたとしてもお得感を演出することは可能です。
お客さまをよく知る
リピート率を上げるためには、ヘアスタイルのほか、職業や年齢、趣味といったお客さまの情報をおさえておきたいものです。
しかし、雑談やプライベートな話はしたくないという人も多いので、無理にあれこれ聞きだすのはNGです。まずはお客さまの名前を覚え、お名前で呼びかけるようにすると親しくなりやすくなります。
お客さまの悩みを解決する
美容師としてお客さまの髪の毛に関する悩みを解消するのも有効です。
不満に思っていることがコンプレックスとなっていることも多いので、アドバイスや提案をするだけでも信頼度が上がります。「自分だったらこうする」という提案をするのも良いですね。
しかしお客さまをけなすようなことをいうのは逆効果です。まずは褒めてさしあげると、「でも、ここが嫌です」といった悩みを口にしやすくなるのでおすすめです。
まとめ
リピート率の向上はどの美容室でも悩みの種です。
今回紹介した内容は決して実現不可能な内容ではありません。お客さまの不満を解決し、「また行きたい」と思わせるサービスと対応を心がけることで、お客さまのお気に入りのお店になることは可能です。
ぜひ参考にして、リピート率80%を実現しましょう。